民主主義を楽しむたった3つのコツ

日本の民主主義を心行くまでお楽しみいただけるよう、今日は3つのコツを皆様にご紹介しよう。

 

その1 選挙に行く

みのもんたが司会をやってたテレビ番組「ミリオネア」で一番正解率の高いライフラインは「オーディエンス」だ。会場の視聴者が正解と思った選択肢をえらび、結果を表示する。不思議なことに大体あってる。まさに集合知だ。
政治の場でこれと全く同じ機能を果たすのが選挙である。選挙の優れているところは99%の人がテキトー(ランダム)に投票したとしても、1%の人が正しく選択すれば、51対49で正しい結論が得られることだ*1。まずは選挙に行こう。そのうち投票所で、街で、何か思うことがあるかもしれない。
 

その2 支持政党に自信を持つ

政治に正解なんてない。だから自分の支持する政党に自信を持とう
政党は何も自民と民主だけじゃないし、ほかの政党を支持することは恥ずかしいことじゃない。福島瑞穂の政治への真摯で真面目な取り組み方は素晴らしいし、共産党は弱きを助けるという近代政治の本質を実現しようとしてるし、公明党の世界平和への意識は美しいし、亀ちゃんの行動力には毎度驚かされる。どんな政党・候補者にだっていいところはあるのだから、自分の共感できる党、候補を支持すれればいい。もし共感できるものがなければポスターの顔つきで判断したっていい。
幸いにしてあなたの秘密投票は守られている。投票所を出たら当局に連れて行かれるソビエトと日本は違うのだ*2
ちなみに僕はみんなの党支持だ。マニフェストなんて見ちゃいない。ただ単に渡辺のKYさを見て応援したくなっただけだ。だけど党名を言うのが恥ずかしくて「みんなの党支持」とは人前では言えない。うん、支持する政党に自信を持とう。
 

その3 文句を言う

さて、選挙が終わっても政治は終わりじゃない。むしろこれから始まるのだ。だから選挙が終わったら、次の選挙まで政治について文句を言おう。文句をいう場所はどこだっていい、居酒屋で友人と話しても、タクシーの運ちゃん相手でも、ブログでも、デモに参加したっていいし、政党に手紙を書いたっていい*3。これが本来の「国民の声」なのだ。
文句を聞いてそれを汲み取るのは政党の判断だ。職場で部下をお持ちの方はおわかりだろうと思うが、出来の悪い部下が発言をしない故に、自分もどう助けてよいかわからない。政治の世界も一緒で、有権者が気持ちを表すことでスムーズにコトが進む。
いずれにせよ、あなたが文句を言わなくとも必ず文句を言う奴はいる。それが農協であり、日本医師会であり、その他の利益集団だ。マスメディアなんて一番たちが悪い。あなたが文句を言わずに黙ってたら「これが国民の声です!」なんて「国民の声」を勝手に作られて利用されるなんてこともあり得る。政治は声のでかいやつに動かされるのだ。ちゃんと自分で文句を言おう*4
 
以上3つのコツ。楽しい民主主義のために。

*1:行動経済学の立場に立つとテキトーに投票する人にはある偏りがあるため、この効果はないとされる。『選挙の経済学 投票者はなぜ愚策を選ぶのか』に詳しい。

*2:ソ連の投票は不信任にチェックを付けるもので、鉛筆が究極的に尖っていてチェックを付けると先端が減り、即座にばれる仕組みになっていた。

*3:ただし自爆テロだけはやめておこう。

*4:政治の話はわかりあえない事があるので、高度な利害関係者が相手の場合は避けよう