書評

アマルティア・セン 『合理的な愚か者』:真に他己的な行動ってあるんだろうか?

ノーベル経済学賞を受賞したことのあるアマルティア・センの『合理的な愚か者』を読んだ。くっそ難解な本でびっくりした。あまり勉強が好きではない彼女*1に「これ難しすぎて笑えるからちょっと見てよ」と言って見せたところ、ホントに5秒であくびが出て2人…

山本譲司『累犯障害者』

子飼弾の書評につられて買ってみたのだが、考えさせられる一冊だった。 内容は題名通り、障害者の犯罪について書いたもので、感じとしては無限回廊にある1960年代以前の記事をひたすら読むイメージ。犯人の背景の悲しさとか社会に対してのやりきれなさが残る…

デビッド・アインホーン『黒の株券』

ヘッジファンド、グリーンライト・キャピタルと中小企業投資会社アライド・キャピタルによる闘争を描いた本。闘争の構造は簡単で、アライドは半ば不良債権化した証券を取得価格で評価&業績発表に組み込み、グリーンライトはそれを過大な評価としてアライド…